染まる凍った街

夜の角館。
駅を背にして歩いてゆくと
殆どの店は閉まっています。
信号が変わるたび
周囲の全てが染まってゆく様を眺めながら頭の中で構図を描く。
そんなことを繰り返していました。

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開いているお店といえば居酒屋が数件。
中から笑い声が聴こえたりして
それが静けさに拍車をかけます。

この日は雪こそ降らなかったものの
路面はパリッパリに凍っていて
雪国育ちじゃない自分にはうまく歩くことすらできません。

何度となく滑り、肝を冷やしながら歩いては写真を撮り、また歩く。
そして慣れてきたと思っていたのに、また滑る。
そんなことを繰り返していたら暖かそうな居酒屋が目に入ってきました。

熱燗を頼むはずだったのに
「とりあえずビール。サッポロの瓶はありますか?」
と予定を変更したのはお店のストーブがあまりに強かったから。
外の空気がやたら乾燥していたこともあり

その後、店主のサービスで濁酒を出してもらってから
おつまみは揚げ物から塩辛に変わります。

「おれね、内陸線はよく乗るよ。このあたりは車社会だけど乗るんだ。店が休みの時は乗って温泉に入って酒飲んでさ。一眠りして帰ってくる。これが最高なんだよ」
地図を取り出し色々説明してくれた店主に
「2ヵ月後にまた来ます」
と言ってお店を後にしました。
そのお店の名前は覚えていません。

ここに限らず、お店の名前ってロクに覚えていないもんです。
「あの辺のお店。間口はこのぐらいでポストがあった」
とか、そんなもんで次もその記憶を頼りに辿り着くのだから不思議。

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