再びスイスへ。カーンにガーン

「そうだ、いい忘れてたけど電車に自転車を載せられるのは夕方4時からだぞ
MTBをレンタルしているショップのオリバー・カーンに似たお兄ちゃんが言った言葉に衝撃。

「ラクして下りだけ自転車に乗っちゃおう。」そう考えていたんですよ。
日常的にスイス国内で自転車を載せている光景を目にしていたものですからユングフラウ鉄道グループのWABも、てっきりいつでも載せられつと信じ込んでいたんですね。
ところがレンタルの契約が終わり「どこ行くんだい?」の質問に「クライネシャイデックまで」
そう答えた瞬間、冒頭の言葉が出てきたわけです。
今は午前9時前。
せっかく借りた自転車も街で乗るならMTBである必要はないわけで。
それでも「まだ日本人でウチのレンタルMTBをクライムでクライネシャイデックまで上げた奴はいないぜ」と挑発され
「じゃぁ、やってやろうじゃないの!」
「GO AHEADサムライ!」
と来りゃ行かないわけにはいきません。
なんて単純なのだろう、自分・・・
日ごろから
「自転車と鉄道の相性はいい。なぜならば鉄道は急勾配が苦手。だから鉄道沿いに走っていれば基本的に急坂もない」
なんて言っているのですが、のっけからありえない急勾配。壁ですってば。

単純に高度を1000m稼ぐって考えただけでもハードなのにゴールは2000m。
酸素も薄いし地面はガレてるから気が重くなってきました。
今度から相性云々を語るときは(但しラックレールを除く)にしておこうと固く誓ったのでした。
何度も「やっぱやめよっかな。誰も見てないし」
なんて思うのですが今まで歩いたことのないところも見れるし撮れるわけだし。
また何といっても、この鉄道がどれだけ急勾配なのか。身をもって体感するチャンスじゃありませんか。
歩くより角度に関してはシビアに伝わってきます。

_MG_0617.jpg

「もう限界っ」
そう思ったときには、ちょうど撮影ポイントを発見。
撮っているうちに「もうちょい行けるかな」
なんて思ったりするものです。
だから、ひたすらペダルをクルクルクルっと。
そうこうしているうちに地元やドイツからのマウンテンバイク乗りを抜かしたり抜かされたり。
そのたびに、どちらからでもなく停まって話をするわけですが最後には
「じゃクライネシャイデックでね」
なんて言葉が交わされるのだから完走しないわけにはいきません。
「自分は遅いけどね。写真を撮りながらだから」
そんな言い訳もしながら、ひたすらペダルをクルクルクルっと。
もう最後は25m。
プールひと泳ぎの距離で休みながらハァハァと。
押すという手もあるのですが今回レンタルしたMTBは約15kg。重たいんですよ押すと。漕いだほうが、まだラク。

なんとかクライネシャイデックまで辿り着きました。
いやぁ気分爽快っ!
たっぷり3時間かかっちゃったから最初のほうに会ったグループの人たちは下り始めたみたいだけど、それでも何人かはいました。
「ここからへばってるのが見えたぞ~」なんてバレバレで。
もう何も恥ずかしいことはありません。
「今までで一番疲れた。でも、このトレイルは最高だ」
笑顔で語れるのが心地よかったです。
いや、本当に「今まで一番キツイと感じた木曽の記録は塗り替えられることとなりました。
もう何も怖いことはないだろう。色々チャレンジしてみたくなってしまいます。

でもMTBじゃなきゃ行けなかった場所で写真も撮れたし、それは客観的に見てもいいものだったから満足。

そういえば、こっちの自転車ってブレーキが日本の標準とは逆なんです。
普通は右ブレーキが前で左が後ろでしょ。
かけるときは何とかなるのですが滑ってきたときにリリースするのが、うまくいきません。
ちょっと一日じゃマスターできそうにないし、ここで転んじゃ何にもならないし無理のない範囲で楽しんで下りましたよ。

そんでショップでオリバー・カーンに報告すると「大抵の日本人は街をちょこっと乗るだけ。やっぱり山で乗ってこそMTBだ」なんて言うのですが今日ずっと気になっていた質問をしてみました。
「この店は何年いるの?」
「3年」
「じゃ、この店は何年前からあるの?」
「古いよ」
・・・
「じゃ日本人で初なんて分からないじゃん。」
「おれも毎日出ているわけじゃないからね」
こいつ顔からは想像できないぐらいテキトーなこと言いやがる。
でも自転車の整備はしっかりできていたし分かりやすい言葉で話してくれたから、いい奴。

スイスには銀座鉄道が終わった翌日に飛びました。
今回のスポンサー2社の方に、お見送りもしていただいて。
初めてのことだからちょっと恥ずかしくも感じましたが、そうそうあることじゃないし。
と思ったら初日に雪が降り「絶対暑いはず」と踏んでいた自分は心が折れそうになってしまいました。
でも翌日、美しい雪山を見てじっとしていられなくなりグリンデルワルトのモンベルでウィンドブレーカーを買って山に登りました。
ジップオフで短パンになるパンツはロングとはいえペラペラの薄手だしメッシュのトレランシューズも決して雪山用とは言えないけれど、サラサラの雪だったから染み込むこともなく
まさかの雪景色が撮れたのはよかったです。

IMG_0702.jpg


また憧れのロートホルン鉄道も行ってきましたよ。
おもちゃのような蒸気機関車が天国のような景色の中を走るのだからたまりません。
シーニゲプラッテも再訪できたし多くの人と出会い、話せたのが最高の思い出になりました。

機材が守秘期間だから、まだ私物で撮った写真しか公開できませんが今後いろいろな場所でお見せすることができそうです。

ブログ内検索

Facebook

月別アーカイブ

写真集「ここから始まる。」

book-hyoushi-2.jpg

被災地支援写真集
「ここから始まる。」
広田泉
販売中です!
寄付のご報告

QRコード

QRコード